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無法地帯の「買取広告」にメス
消費者庁から注意を受けても直らない業者は、新聞折込チラシ等を使い嘘イベントを継続していたりする業者もいます。充分ご注意下さい。
景表法上問題表現を消費者庁が例示
昨年4月に景品表示法の運用基準の改定により、買取りが同法の規制対象になることが明確化された。これを受け消費者庁は4月30日、「買取サービスに関する実態調査報告書」を公表。景品表示法違反にあたる恐れがある具体例を示し、買取事業者に対して注意喚起を図る。
消費者庁では買取事業者50社の広告を収集し、問題となる表記がないかを調査。併せて消費者へのアンケートを行い、買取事業者14社及び関連団体2団体へのヒアリング調査を行った。
買取事業者の広告表示を収集したところ、(1)「買取参考価格・買取実績価格」、(2)「買取価格アップ」、(3)「買取価格保証」、(4)「何でも買取り」、(5)「どこよりも高く買取り」の5類型の表示が多数みられたという。問題となる具体例を表にまとめたので参考にしてほしい。
また、消費者調査を行ったところ、店頭買取を利用したきっかけについて、「広告から受ける印象」と回答した割合が49.7%を占め、買取店の広告が依頼先選びにおいて大きな影響を与えていることが分かった。特に「買取価格アップ」や「何でも買取り」といった表示の訴求力が強い(グラフ参照)。約半数の消費者が、「実際の買取価格または査定価格が表示から予想した価格を下回った」または、「表示通りに買い取ってもらえなかった」と認識しており、広告表示と実際の内容に乖離があり、改善する必要がありそうだ。
買取サービスに関する表示が、実際のものまたは事実に相違して競争事業者のものより著しく優良または有利であると消費者に誤認される場合には、「優良誤認表示」または「有利誤認表示」として景品表示法上問題となる。
30%UPイベントの仕組み
他店チラシをご持参頂いて、「他店の様に30%UPイベントはやってますか?」と質問されるお客様が多いです。30%UPもさることながら、他の品物の金額もショップでの販売価格を載せているようなチラシが多いですね。本当にそんな買取金額を出してくれるなら、当店が買取った品物もそのチラシの店に持って行きたいぐらいw。新聞折込チラシは費用も掛かりますので、少しでも多くのお客様に反応してもらわなくてはいけません。なので嘘を書いてでもという買取店もあります。中には消費者庁を怒らせた、嘘ばかりの内容のチラシを今だに使用してる買取店もいます。そんな金額で買えるわけがなく、トラブルになり消費者庁への相談が増えています。昨年春に消費者庁から業界全体に注意を受けたにも関わらず、まだ取締りが無い事からやったもん勝ちの様な状態です。30%UPもいつ行ってもそんなポスターや、のぼり旗が掲示されていると違反になります。上の図にも書きましたが、そもそも「お客様は業者間取引金額も、その店の手数料も知りません」。知らない金額に30%UPと言われても、事前に想像がつかない訳です。ただイメージとしては30%も高くなるなら、行ってみようかとなるわけです。ですが優良店は元々利益が薄いので、30%もUPすると赤字になります。最近質問されたお客様には、30%UPチラシの店にも行って頂きましたが、何もしてない当店に売却されに戻って来られました。売却して頂いてから30%UPの仕組みもお話しさせて頂きました。金額にも理由にも納得して頂けましたが、最初に言ってよと怒られもしましたw。ですが、これは行って分かってもらうのが1番だと思います。30%UPの計算方法はもう一つ。最初から出せる金額から30%UP分を引いて提示し、そこに30%UPと言って上乗せする方法です。65,000て買取ろうと思ったら、65,000÷130%=50,000で提示。50,000×30%=15,000を上乗せ。足すと元々支払う予定だった65,000円になります。そこで「いやぁ、30%もUPしてくれて儲かった~ありがとう~」ってなる訳ですが、その30%は元々お客様の物です。最初から支払予定の金額ですね。
消費税が下がったら買取の金額は下がるの?
今朝こんな問い合わせを頂きました。「もし消費税が下がったら、金の買取金額は下がるの?」。答えはYESです!一般的なお店では、お客様が購入者になりますので、お客様からお店に消費税を払います。買取店では、買取店が購入者になるのでお客様に消費税を払います。上の図のように本体価格20万円の品物を買い取る時に消費税10%なので、2万円を足した金額22万円での買取になります。では、消費税が半分の5%になった場合は、本体価格20万円に5%の消費税1万円を足した金額21万円での買取になります。普段から買取金額は税込で渡されています(一部商品券等非課税の物もあります)。我々買取店から金を買取る地金業者の相場表も、消費税込みの金額が表示されているのが一般的です。もし消費税が5%になった場合、5%下がった相場表になるわけです。本体価格150万円の金ならば消費税10%で15万円足される。消費税5%なら7.5万足される。その差7.5万円下がる計算です。消費減税の動向は注意深く見て売却を考えて下さい。トランプ関税の影響か、今月の最高価格と最低価格の差は1,201円も幅があります。まだ4月が始まって12日です。12日間でこの揺れは幅は恐ろしいです。よくいつ売ったら良いか質問をされますが、もう十分に上がったので分けて小出しに売ってみてはと言ってきましたが、K24インゴットバー100g程度なら直ぐにでも売って良いと思います。1g1,000円上がるイメージもありますが、逆に2,000円下がるイメージもあります。4月は2日間で1,123円下がったり、1日で721円上がったりと不安定です。判断が遅くなるとマイナスが大きくなるかもしれませ。
大手より高く買えるのは何で?
最近よく聞かれる「こんなに小さい店なのに、大手買取店より全然高い金額を出してくれるのは何で?」について説明します。そもそもその質問をされる方達は、大手買取店が高いと思っても、一応他店や「買取さくらの木」でも査定して比べようと思った人が多いです。そして大手買取店のほうが高く買うイメージを持っています。何で大手買取店のほうが高いと思ったのか聞いてみると、「チラシがしょっちゅう入って来る」「芸能人を使ってCMをやっている」と言う答えが多く返ってきます。では何故それを見ると高く買ってくれるイメージになるのか聞くと、「資金が潤沢に見えるから」「店が儲かってそうだから」「会社が大きく感じるし、大きければお金を持ってそうだから」等です。では、大量の大きなチラシや芸能人を使ったCMは、誰のお金で経費を賄っているのでしょう?「店?」・・・正解です!では、店がどうやってチラシ代やCM代を払っているでしょう?「お客さんからの儲け?」・・・大正解です!お店の経費はお客様から頂いた儲けから出します。上の表を見て頂くと「買取さくらの木」の経費は44万円程度です。大手チェーン店や大手フランチャイズでは、平均的な金額で少なく見て240万円~といった感じ。(フランチャイズのオーナーの中には、経費をもっと下げた営業が出来ている方もいます。)例えば売り上げの20%が利益だとしたら、当店では経費を稼ぐには、44万円÷20%で220万円の売り上げが必要です。大手買取店が経費を稼ぐには240万円÷20%で1,200万円の売り上げが必要です。これで「買取さくらの木」も大手買取店も、大まかな経費を払って店に残る利益が0円の計算。この計算だと売上が当店220万円、大手1,200万円で大手が5.5倍の売上なんて計算になりますが、当店との差はそこまで大きくありません。当店の利益も15%も貰っていません。一方大手の1,200万円は地方では中々厳しい数字で、超えている店は売上の高い店です。1,000万円でも高い店だと思います。仮に1,000万円の店で利益20%だと利益が200万円。そこから経費240万円を引くと40万円の赤字です。赤字で経営する訳に行かないので、その分利益率を上げると24%になります。当店15%以下、大手24%の構図が見えてきましたね。10万円の金製品で考えると当店では8万5千円以上で買える物も、大手では7万6千円程でしか買えない様な感じです。つまりチラシやCMに経費を掛けている店は、お客様からその分の利益を頂いていると言う事です。
電話で金の買取金額聞くのも無駄になってきた!
ホームページ上で金の買取金額を高く載せ嘘をついている店も多いですが、いよいよ電話で聞いても無駄になってきました。電話で金の買取金額を聞いて店を選ぶのが1番手っ取り早かったのですが、最近ではわざわざ電話しても嘘の金額を伝える業者が増えてきました。電話する意味がないですね。お客様から最近よく聞く話しで、電話では手数料を引いた値段まで確認して行ったのに、あれやこれやと難癖をつけられ全然電話で聞いた値段と違う金額を言われるとか。しかも行ったが最後でメチャクチャしつこい。指輪3個の査定に1時間も掛けられ、その後に安い金額を提示されしくこく返してくれないので、もう売ってしまおうかって気分になっていくそうです。断るとまた他で1時間も掛かるし、たいして金額は変わらないとか言ってくるそうです。ひどい手口だなぁと思います。大体指輪3本に1時間の査定とかなら、査定出来ない人が査定してるか、「こんなに時間が掛るなら他に行っても待たされるだろうから、もうここで売ろう」と思わせる伏線を張っている訳です。結局見極める為には店舗に行って査定してもらうしかなくなってきた訳ですが、店舗に行ったら気を付ける事は店員に粘らせない事です。高価で吟味が必要な石付きの貴金属もありますが、せいぜい10分程度でしょう。ブランド品の方がコピー品との見極めやダメージをしっかり見るので時間が掛ります。それ以上時間を稼ごうとする動きがあれば、また来ますと言って帰ってしまいましょう。時間の無駄です。他店にも行くと言ってもしつこくしてくる店には理由があります。それは安く査定している自覚があるので、今お客様を逃すと帰って来ないからです。査定額に自信がある店は「どうぞどうぞ」とすぐ帰してくれます。今日のポイントは①ホームページ上の金の買取金額を真に受けない。②電話で確認しても嘘を言う店も増えた。③時間が掛る店や、しつこい店は怒鳴りつけてでも脱出する。